【パールアカシア】お手入れ年間カレンダー!この時期は何をするの?季節ごとの手入れで差をつける!

パールアカシア(ミモザ)

今回は黄色い花が魅力な「パールアカシア」の年間での季節ごとのお手入れ内容をまとめてみました。
「パールアカシア」って聞くと、「難しそう」「大きくなりそう」なんてイメージありませんか?
確かに、ほったらかしだと大変なことになりますが、ちょっとした季節ごとの手入れで、美しく・健康に育ってくれます。
これを知っているのと知らないのとでは、大きな差が出るので、ぜひ今回の記事を参考にしてください。

はじめに:パールアカシアってどんな木?

まずはパールアカシアの基本的な情報を紹介します!基本を理解することが、適切なケアへの第一歩です。

分類: マメ科アカシア属
原産: オーストラリア東部
特徴: シルバーがかった丸い葉が特徴的。春になると鮮やかな黄色の小さな花が咲く。
成長が早く、シンボルツリーとしても人気が高い。耐寒性は比較的あるが、日本の寒冷地では注意が必要。
オーストラリア生まれなので、日当たりが大好きだし、水はけの良い場所を好みます。

季節ごとのお手入れと重要度

それでは1年間の季節ごとで何をするのか、その内容と重要度を紹介していきます。

■春(3月~5月):新しい芽吹きと剪定の季節!

春はパールアカシアにとって、まさに「活動開始!」の季節です。
新しい芽が吹き、美しい花が咲き誇る。そして、この時期の手入れが、一年間の樹形と花の量を左右します。

  1. 剪定(重要度:★★★★★)
    春の剪定はパールアカシアのケアの中でも最も重要なポイントの一つです。

【時期】
花の咲き後すぐがベスト! 関東以西であれば、3月下旬から4月頃。遅くとも5月上旬までには終わらせてください。
花が終わってから時間が経つと、次の花の芽形成に影響が出る可能性があるので注意です。

【目的】
・樹形を整える
⇒パールアカシアは放っておくと樹形が乱れやすい。この剪定で理想の形に近づけます。
・風通しを良くする
⇒枝が込み入ると病害虫の原因になります。風通しを良くして健康な状態を保つ。

【方法】
・花が咲き終わった枝を剪定
⇒花が咲き終わった枝を、葉がある節の上で切り戻す。思い切って2/3程度に切り詰めても大丈夫ですよ。
・内向きに伸びた枝や、混み合った枝を間引く
⇒樹形を乱す枝や、風通しを悪くする枝は根元から切除します。
・枯れ枝や病気の枝を取り除く
⇒見つけ次第すぐに取り除きましょう。
・高さを抑えたい場合
⇒樹高を抑えたい場合は、主枝を切り詰める「切り戻し剪定」を行う。この際、必ず葉がある節の上で切ること。

【ポイント】
剪定は清潔な切れ味の良いハサミを使うこと。病気の侵入を防ぐため。
切り口には癒合材を塗ると、病気の予防になる。特に太い枝を切った場合は必須。

剪定の方法は下の記事で紹介しています。

  1. 水やり(重要度:★★★☆☆)
    春はまだそれほど乾燥しませんが、成長期なので適度な水やりが必要です。
    鉢植えと直接庭に植えている地植えでは少し異なります。
    ・鉢植え
    ⇒土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
    ・地植え
    ⇒基本的には雨水で十分ですが、雨が少ない日が続いたり、土が極端に乾いている場合は、たっぷりと水を与えます。
    特に植え付けたばかりのときは、こまめに様子を見てあげよう。
  1. 肥料(重要度:★★☆☆☆)
    花を咲かせ、新芽を出す春は、たくさんのエネルギーを使う時期です。
    時期: 剪定後、新芽が動き出す頃。
    種類: 緩効性の化成肥料か、油かすなどの有機肥料を施します。
    量: パッケージの記載に従って適量を与えます。与えすぎは禁物。

■夏(6月~8月):水やりと病害虫対策の季節!

日本の夏は、パールアカシアにとっても少し過酷な季節です。特に近年は酷暑なので注意が必要です。

  1. 水やり(重要度:★★★★★)
    夏は最も水が必要になる時期です。
    ・鉢植えの場合
    ⇒毎日与えるつもりで、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
    特に真夏の日中は水切れを起こしやすいので注意が必要です。
    ただし、夕方の水やりは土が長時間湿った状態になり、根腐れの原因になることもあるので、できれば午前中に済ませましょう。
    鉢皿に水を溜めっぱなしにすることも根腐れの原因になるので注意。
    ・地植えの場合
    ⇒基本的には雨水で足りますが、猛暑日が続いたり、何日も雨が降らない場合は、朝早くにたっぷりと水を与え、夕方の水やりは避けましょう。
  1. 病害虫対策(重要度:★★★★☆)
    高温多湿の夏は、病害虫が発生しやすい。
    病害虫によって対応が異なります。

・アブラムシ、カイガラムシ
⇒新芽や若い葉につきやすので、見つけたらすぐに歯ブラシなどでこすり落とすか、薬剤を散布します。
・ハダニ
⇒乾燥すると発生しやすいので、葉の裏をチェックし、見つけたら葉に水をかける「葉水」をしたり、薬剤を散布します。
・病気
⇒風通しが悪いと、うどんこ病などが発生します。剪定で風通しを良くしておくことが予防しましょう。

普段からよく観察し、異変に早く気づくことが大切です。早期発見、早期対処が被害を最小限に抑える秘訣ですよ。

  1. 剪定(重要度:★★★☆☆)
    樹形が乱れてしまった枝や、枯れ枝がある場合は軽く剪定でいいのですが、台風で強風が予想される場合は、台風対策として剪定して強風対策をしましょう!最悪、幹を折れてしまいます。木の近くに固定できるもの(カーポートの柱、めちゃ太い木の幹)があれば太い紐等で固定しておくと、より安心ですよ。
  1. 高温対策(重要度:★★☆☆☆)
    猛暑が続くときは、鉢植えの場合、半日陰に移動させるか、遮光ネットで日差しを和らげてあげるのも有効です。
    地植えの場合は、特に西日が当たる場所では株元を藁(わら)などでおおって地温の上昇を抑えるのも良いですよ。
  1. 施肥(重要度:★☆☆☆☆)
    夏の間に成長を促したい場合は、軽めに液肥を与えても良いのですが、基本的にこの時期は無理に与えなくても大丈夫です。
    与えると逆効果になるので注意しよう。

■秋(9月~11月):株の充実と冬準備の季節!

秋は、夏の疲れを癒し、来るべき冬に備えて木を充実させる大切な時期です。

  1. 肥料(重要度:★★☆☆☆)
    時期: 9月下旬から10月頃。
    種類: 緩効性の化成肥料か、リン酸分の多い骨粉などを与えます。
    目的: 冬越しの体力をつけさせ、来春の花芽形成を促す。
  1. 水やり(重要度:★★☆☆☆)
    夏のようには頻繁には必要ないですが、まだ乾燥しやすいので注意しましょう。
    ・鉢植えの場合
    ⇒土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。徐々に水やりの回数を減らしていく。
    ・地植えの場合
    ⇒基本的に雨水で十分ですが、乾燥が続く場合は様子を見て与えましょう。
  1. 剪定(重要度:★★☆☆☆)
    基本的に秋の剪定は不要ですが、樹形が乱れてしまった枝や、枯れ枝がある場合は軽く剪定しましょう。
    ただし、強剪定は避け、木への負担を抑えましょう。
    来年の花芽が形成され始める時期なので、花芽を落とさないことも注意です。

■冬(12月~2月):休眠と冬越しの季節!

「パールアカシア 冬越し」は特に気にするポイントです。

  1. 冬越し対策(重要度:★★★★★)
    パールアカシアは比較的耐寒性がありますが、霜や凍結には弱く、特に幼木や鉢植えは注意が必要です。
    ・鉢植えの場合、霜の当たらない軒下や玄関、日当たりの良い室内に取り込みましょう。
    その場合も、暖房の風が直接当たる場所は避けること。乾燥しすぎて葉が落ちてしまいます。
    ・関東以西の温暖な地域であれば、地植えで特に防寒対策をしなくても冬越しできます。
    ・雪が積もる地域では、枝が雪の重みで折れないように、雪が積もる前に枝をひもで縛るなどの対策も有効です。
  1. 水やり(重要度:★★☆☆☆)
    冬は休眠期に入るため、水やりは控えめにします。
    ・鉢植えの場合
    ⇒土の表面が乾いて数日経ってから、ごく少量を与えます。基本は乾燥気味に管理することが重要です。根腐れの原因になるので、与えすぎは厳禁!
    ・地植えの場合
    ⇒基本的に水やりは不要。雨や雪で十分ですよ。
  1. 剪定(重要度:★☆☆☆☆)
    冬の剪定は基本的に行わないでください。強剪定は大きな負担をかけ、枯れてしまう可能性もある。
    枯れ枝など、どうしても必要な場合のみ、ごく軽く手入れする程度にとどめよう。

まとめ

どうでしたか?パールアカシアの年間ケアカレンダー。
これだけのことをやろうとすると大変に感じるかもしれませんが、植物を育てる喜びは、手をかけた分だけ返ってきます。
・春の剪定で樹形と花付きをコントロール!
・夏の水やりと病害虫対策で健康を維持!
・秋の肥料で冬越しと来年の花に備える!
・冬の防寒対策で寒さから守る!
このサイクルを意識して手入れをすれば、きっとパールアカシアは、毎年見事な姿を見せてくれますよ!

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